歯科で働く友人Kから届くLINEは「普通」の文字が頻繁に踊ります。
「休むんだったら普通、電話でしょ!」
怒りと愚痴にまみれがちなある日の私のグループLINEです。
新人さんが体調不良で休む、との連絡がLINEだったことでその議論は始まりました。
「一般的に」や「私が新人だった頃」という文言が延々と続きましたが、
最終的には職場でルールを作るしかないね、という結論に達します。
私達が若い頃、SNS自体存在せず連絡手段は電話のみのため、休む場合は「電話連絡」が普通でした。
しかし、時代を遡ればこんなこともあります。
「普通は家から電話してくるでしょ!番号がケータイだったよ、怪しい…」
総務省調査によれば、
2018年固定電話を保有している家庭は64.5%、しかしその10年前である2008年の固定電話保有率は90.9%でした。
2008年頃は固定電話を保有する家庭の方が大多数なため、「連絡は家電からすることが普通」とされたように思います。
「普通」の基準は年代によっても、その人を取り巻く環境によっても変化していきます。
「自分にとって」の普通は、「自分にとって都合の良い」普通、なのかもしれず、
本来は相手の状況や環境を考えて、「普通」を求めなくてはいけないように思います。
互いが相手の環境を尊重し、話し合うことができれば、
パワハラがなくなるどころか、世界に戦争は起きていないのかもしれません。
今月は働く人すべてに確認してほしい「パワーハラスメント」がテーマです。
参考資料:パワハラについて(PDF)