東京港区・渋谷区・中央区にて企業の産業医の契約やストレスチェックに関するサポートを行っている産業保健サービス株式会社です。
産業保健サービス株式会社では「社会で働くすべての人に健康で充実した生活を送っていただく」をモットーに、企業のメンタルヘルスについてお手伝いしています。
企業のご担当者様が本来の業務へ集中できるよう、当社では様々なサービスを提供しています。
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昨今、職場の高度情報化やグローバル化などにより、職場環境が大きく変化し、働く人のプレッシャーが増加しています。
そのため、職場においてストレスを感じる人が増えており、心身に不調をきたし、長期欠勤する人が急増していることから、厚生労働省では職場における労働者の心の健康を保持するために、企業にて行うことが望ましい基本的な措置(メンタルヘルスケア)の具体的な実施方法を総合的に示した「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を発表しました。
本日のブログでは、こちらについて詳しく解説していきたいと思います。
厚生労働省が発表した「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の中で、以下の4つのケアが重要であるとしています。
今回は、この中で基本となる「セルフケア」と「ラインによるケア」のうち、「セルフケア」を取り上げますが、まずは最初に「ストレス」という言葉について触れておきます。
ストレスとは、精神的に負担を負わせるもののことだと捉えられがちです。しかし、ストレスとは、「何かしらの外部からの刺激で、心身に負担が生じた状態と、その刺激に対抗して心身の負担を元に戻そうとする体や心の反応」をいいます。
ストレスを簡単に説明すると、外からの刺激によって起こる、私たち生物の
をいいます。
図に示されている「ストレス耐性」とは、ボールが元の形に戻る速さのことです
図:厚生労働省「こころの耳」より抜粋
「ストレス要因」とは、ストレスを生じさせる外界からの刺激のことです。
社会的要因(職場問題、家庭問題、経済的問題など)は、物理的(寒冷、騒音等)・化学的(酸素・薬物等)・生物学的要因(炎症、感染等)に比べ、心理的ストレス要因(人間関係の葛藤や社会的行動に伴う責任、将来に対する不安等)になりやすいといわれています。
ストレス要因に対して、身体面、心理面、行動面にいろいろな反応が生じますが、この反応を「ストレス反応」と呼びます。このようなストレス反応が現れても、その要因が何であるかについてはなかなか気づきにくいものですが、ストレス反応が続くと健康障害につながります。
また、ストレス反応の程度は、仕事のストレスの場合、仕事外の要因・個人要因・緩衝要因(職場環境が快適かどうか)に
よって変化するといわれています。
「セルフケア」とは、働く人本人がストレスに気づき、対処することをいいます。
働く上で、ストレスはつきものです。そのため、ストレスとうまく付き合っていくことが大切です。
適度なストレスは、心を引き締め、仕事などの能率を上げたり心地よい興奮を与えてくれるため、すべてのストレスが有害なわけではありませんが、ストレスが強すぎたり、それが持続してしまうと、心身に症状や障害が現れてしまうことがあります。
また、就職や結婚、出産など、良いことがストレス要因となることもあります。
ストレスが続くと、以下のような反応が現れることがあります。
これら、特に心身の症状が慢性化すると、いわゆる『うつ』のような状態に近づいてしまいます。
メンタルヘルス不調は、こういったことから誰でもかかり得るもので、精神的に弱いのではとか、甘えている、怠けている人がかかりやすいといったようなものではありません。ストレス過多な状況においては、誰でもかかり得るものと心に留めて、ストレスをマネジメントすることが重要になります。
それにはまず、自分自身のストレスに気づき、認めることが第一歩になります。
自分にとってのストレスは何なのか?どんなストレス反応があるか?を自覚することです。
誰でも自分のことは自分が1番よくわかっている、と思いがちですが、意外に自分のストレスに気づいていないこともあるものです。一度、自分の本心(心の声)を確認してみましょう。
そして、その本心が、「疲れた」「眠りたい」「休みたい」など休息を要していたら、(忙しい中、周りの目が気になることもあるかもしれませんが)思い切って休暇を取得し、休養することも必要です。
「中央労働災害防止協会資料」へ掲載の「自分の変化」に関するチェックリストをご紹介いたします。
以下の視点で、改めて自分自身を見つめ直してみると、自分にとってなにが必要なのか、自分の現状がどのように変化しているのかがわかるかもしれません。
表:中央労働災害防止協会資料より抜粋
そして、自分に合ったストレスコントロール法を見つけることも大切です。
ストレスそのものに働きかけて、問題を解決しようとしたり、問題を回避したりすることも一つの方法ですが、
アクティブに活動して発散するという方法もあります。
自然に親しむ・適度な運動・笑う(思い切り笑うことは免疫力を高めるといわれています)・親しい人たちとお喋りする・趣味を持つ・旅行のような趣味娯楽や気晴らしがリフレッシュになり、ストレス発散ができます。
また、勤務中に簡単なストレッチをしたり、深呼吸を繰り返したりするだけでもリラックスすることができます。
ヨガや音楽、香りなどのリラクセーションも効果的です。
(中央労働災害防止協会資料より抜粋)
<ストレッチ>
(中央労働災害防止協会資料より抜粋)
「疲れた」「眠い」というのは「休め」のサインであり、楽しいことや気持ちのいいことは、
穏やかな気持ちにつながります。心と体の声をきいて、それに従うことで、ストレスをコントロールすることがセルフケアの一つとなります。
その他に、「物事の受け止め方を変える」ことも大切です。
ネガティブな考え方を、柔軟で合理的な考え方に変えていくように普段から心掛けることで、自分の考え方のクセに気付きやすくなります。
それによって、ストレスとうまく付き合うことを「ストレスコーピング」と言います。
視点の転換や発想の転換で、受けるストレスを軽減する方法です。
これらの方法を試みたり、親しい人に話しても問題が解決しない場合に備えて、相談できる窓口を知っておきましょう。
会社に産業医がいる場合は、健康相談として、会社の産業医に相談することができます。会社に産業医がいるのかどうか、また、いるのは知っているがどこにいるのかわからない場合は、職場の衛生管理者か人事部にきいてみましょう。
◆公的な各種相談窓口のご案内:http://kokoro.mhlw.go.jp/agency/
弊社では、産業医の契約だけでなく、外部相談窓口を設けております。
産業医の契約やストレスチェックとは別に、外部相談窓口単体でご契約いただくことも可能です。
いきなり産業医に相談するのは緊張するし、そこまでの内容だろうかと産業医面談に抵抗があるという方、心や身体の相談ではなくプライベートの悩みだから、どこに相談していいかわからないという方にも、気軽にご相談いただけます。
社内の人には話しづらいから、と悩みを一人で抱え込むことのないよう、社外にも支援の場を広げることは、会社のリスクマネジメントの一環にもなります。
また、弊社では、メンタルヘルス研修も承っております。
セルフケア研修にて、ストレスを予防、軽減あるいは対処する方法を実践的に提供いたします。
ベテラン講師によるわかりやすく充実した研修内容は、弊社の産業医契約先の企業様からも大変好評で、毎年多くの企業様がリピーターとなっています。
ぜひ一度、お問い合わせください。