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復職願が出された際に人事担当者が確認すべき6つの項目

首都圏を中心に産業医に関するお手伝いを行っております、産業保健サービス株式会社です。
産業医の契約について、お困りのことはございませんか?
企業の産業医契約・衛生委員会の立ち上げをゼロからサポートいたします。

本日のブログでは、求職中の社員から「復職願」が出された際に「人事担当者様が確認すべき内容」や「実際の復職までの流れ」をご紹介しております。

メンタルヘルス不調で休職中の社員が復職する際、人事担当者は具体的に何をしたら良いでしょうか。産業医面談の設定が無駄にならないよう、先に人事部として判断すべきポイントを記載します。

人事担当者様が行うべき業務は多岐にわたりますが、社員一人ひとりに対して誠実に向き合うことが最も重要だと考えます。

産業保健サービスでは企業の人事担当者様からのご相談を常時承っておりますので、
お気軽にお問い合わせください。

休職中の社員が復職する際のおおまかな流れ

まず、復職の意思を社員が示した場合から復職までの流れは以下になります。

1. 本人からの復職の意思表示と主治医の診断書

まず、本人の「復職したい、働きたい」という意思がスタートになります。
本人が主治医に、復職の意思を示し、主治医が復職可と記載した診断書を作成したら、本人より会社(人事部)に提出してもらいます。復職願の書式を用意していない会社は、準備し、復職願と診断書をセットで提出してもらうのが理想です。

2. 人事面談

産業医との面談を設定する前に、まずは人事部にて面談をしましょう。
本人に会社に来てもらい、人事面談を行います。面談の日程を決める際に、薬を服用している場合は、お薬手帳の持参も伝えておきます。

時間は1時間程度みておけば良いですが、1時間で終了しない場合は、再度場を設定し、続きをじっくり話しましょう。また、人事担当者は原則として、休職中の連絡窓口から復職までの一連の全てを取り仕切ります。

3. 上司からのヒアリング

休職した社員の直属の上司より、休職に入る前の様子をヒアリングします。
体調不良に至るまでの勤怠状況(遅刻早退・休みが多くなった、突然来なくなった等、具体的な日付とともに経過を確認)、仕事ぶりや集中力、様子がおかしい、また、周囲とのトラブルがあったか等、体調不良に至る原因に思い当たることはないかを確認します。

  • 2と3は順序が逆でも構いません。休職に至った理由の情報が人事部にまったくない場合等に、先に上司ヒアリングを実施しておいても良いでしょう。人事面談が有効な時間になるよう、臨機応変に設定しましょう。

4. 産業医の面談

会社(人事部)からの依頼を受けて産業医と休職者が面談し、復職の可否について判断します。
保健師や臨床心理士等の医療職が同席することもあります(復職後のフォローのためにも、産業医だけでなく、他にもう一人、医療職が会社にいる場合は同席した方がベターです)。

また、事前に人事面談と上司ヒアリングで得た内容を産業医へ申し送りしておくと、産業医面談がスムーズになります。

5. 復職判定委員会

産業医・保健師等の産業保健チーム、人事部、本人の上司の三者で復職の可否について判定します。

6. 本人への通知

復職判定委員会の結果を人事部から本人に通知します。
伝える場には上司も同席し、上司から本人へ、復職後の業務について簡単に説明してもらいましょう。ならし出社がある場合は、ならし出社中の業務内容を予め上司に考えておいてもらい、1週目は何をするといった形で書面にした状態で、その内容を簡単に説明してもらいましょう。

  • ※1
    4〜6は同日に続けて実施して構いません。産業医や保健師、上司など、必要な人が出入りして一気に進められるよう、日程調整も人事担当者の仕事になります。

  • ※2
    復職プログラムとしてならし出社を設定している会社の場合は、この一連の流れを、ならし出社に進んでも良いかどうかを判定するためのものとして行いましょう。
    ならし出社期間を休職中に含めるか、または復職後に給与を支払うものとして扱うかは会社の規定によりますが、どちらにせよ、段階を踏んで、まずはならし出社に進むために上記のような一連の流れを設け(その場合の5は「ならし出社可否判定会」になります)、ならし出社が終了した際に、再度復職判定委員会を実施するような、二段階構成にした方が確実です(ならし出社中に体調が崩れる人も多いため)。
    また、ならし出社中も、定期的に上司と人事部それぞれが本人と面談する場を設け、状況を確認するようにしましょう。

 

復職願が出された際に、人事が確認すべき内容

休職中の社員が復職を希望してから実際の復職までの流れをご紹介しました。
さて、いよいよここで、人事面談にて確認すべき項目を述べます。

1:生活リズム
  • A 最近の1日の流れ…

    起床から細かく確認していく。起床後、何をしているか、午前中の過ごし方、午後は何をしているか、夜の過ごし方。図書館通いや運動状況等。通勤訓練をしているか。

  • B 睡眠

    起床・就寝時刻、睡眠の状態(寝つきは良いか、途中で目が覚めたりしていないか、目が覚めてもまたすぐに眠れているか、熟睡感はあるか等)。睡眠導入剤を服用している場合の状況。

  • C 食事

    三食きちんと食べているか、何を食べているか(自炊か外食か)、誰が作っているか。

  • ※ 直近1ヶ月の生活リズム表をつけてあるとベストです

2:就業意欲
復職可と記載された診断書が作成された経緯の確認。主治医とどんな話があり、今回の診断書作成に至ったか。 自分から言い出したのか、主治医から勧められたのか等。体調は万全ではないが、本人が経済的なことを気にして復職を言い出していることもあるため、何がきっかけで復職しようと思うに至ったかを確認する。
3:通院頻度と薬の服用状況
通院のきっかけ(何があってどういう身体状況になり、受診しようと思ったのか)、休職しはじめの際の通院頻度と現在の頻度、医療機関名(精神科・心療内科であるか、通常の内科にかかっているのかの確認のため)、復職後に通院する際は、勤務時間外で可能なのか、勤務時間内のため遅刻早退する必要があるのか等の確認。処方されている薬の名前と服用状況
4:家族の状況
今回の休職を家族はどう思っているか。
一人暮らしの場合も、休職中は実家に戻って療養していることもあるため、家族の精神的・物理的支援状況を確認する。
5:集中力
図書館通いをした際に何をしているか。
本を読んでいる場合は、何を読んでいるか、座ってずっと同じ姿勢でいることはできるか、集中力・体力を自分でどう思うか確認。また、趣味がある場合には何をしていて、それに没頭できているか。
6:体調不良に至った原因の振り返り

今回、何が原因で体調不良に至ってしまったと思うか。
客観的に自分をみられていて、復職後、同じことを繰り返さないよう、自分でどうしたら良い(良かった)と思うか。また、復職後、それを実行できそうか。

原因がプライベートな問題である場合は、その問題は解決されているのか、いつまでに解決されるのかといったことの確認も必要。離婚問題のように法的なサポートが必要そうな場合は、会社の顧問弁護士を紹介し、相談するよう勧めることも有効。

仕事が原因で体調不良に至った場合、自分ひとりで気づきを得ることが難しい場合も多いため、社内EAPの利用や、会社が社外EAPと契約し、週1回×4回程度、本人がアセスメント面談を受けることで気づきを得るのが最も効果的です。また、その間に通勤訓練や図書館通いを行うと、ならし出社や復職がスムーズです。

EAPとは:Employee Assistance Programの頭文字を取ったもので、「従業員支援プログラム」を指します。会社で働く人のメンタルヘルスケアを目的にしています。

 

人事担当者の皆様へ

いかがでしたでしょうか。上記を確認し、産業医面談に進める状況ではないと判断した場合は、本人から主治医にその旨を伝えてもらい、休職を続けてもらうことになります。
その際、体調が整ってきたら、通勤訓練や図書館通いを始めることも伝えおくと良いでしょう。

また、人事面談は2名で対応することが望ましいです。
こういった面談はセンシティブであり、後になって「言った、言わない」のトラブルを避けたるため、課長や主任など役職者がメインで話を進め、もう1名は記録係として入るのが理想です。
こういった面談は順番にきいていこうとしても、話があちこちに飛びがちなため、きき漏らしたことがないか、記録係がいることで気付きやすくなるという利点もあります。

他、人事面談で重要なこととして、「人事面談で話したことを、産業医等の産業保健スタッフに共有すること」への同意確認、人事から上司に話す場合、話してほしくない部分があるかの確認をとることが挙げられます。
社員は、自分の思っていることや状況をありのままに話したら、査定などで悪いようにされてしまうのではないかと、人事に対して警戒心をもっていることが多いものです。

人事は敵ではなく、どうしたら再発しないで元気に働いていけるかを一緒に考え、判断していく立場であること、守秘義務を守ることを伝え、安心して話してもらえる場の設定づくりも大切です。

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